
いびきや日中の眠気に悩んでいませんか?もしかしたら、それは睡眠時無呼吸症候群(SAS)のサインかもしれません。
前回はSAS治療法の1つであるCPAP療法についてご紹介しました。
今回はSAS治療法を判断する検査について、
- 最初に行われることが多い簡易検査
- より詳しく調べるための精密検査
の2種類をご紹介します。
前回に続いて、Zone様にご協力いただき、院長自ら実際の検査に使用する機器を装着してみました。その様子を交えて、わかりやすく解説していきます!
●まずは第一歩!自宅でできる簡易検査(PG検査)
「もしかしてSASかも?」と思ったら、まず受けることが多いのが「簡易検査」です。
自宅に検査キットが届き、装着した上で普段通りに寝るだけで、いびきや呼吸の状態から無呼吸の可能性があるかどうかを調べられる検査です。
- 就寝前にご自身で機器を取り付け、検査が終わったら機器を返却して結果を待ちます。
- 簡易検査では、「AHI(無呼吸低呼吸指数:1時間あたりの無呼吸と低呼吸の合計回数)」を測定します。
- 簡易検査の結果、AHIが40以上だった場合は、重症の睡眠時無呼吸症候群と診断され、治療に進みます。
- もしAHIが20~40未満だった場合は、さらに詳しく調べるために精密検査に進むことが一般的です。
実際に検査キットを装着してみましょう!
パッケージはこちら。非常にコンパクトです。
胸ベルト、指センサー、鼻カニューレをセットしていきます。
(5倍速でお送りしています)
テープ固定を含め、2分程度で付けることができました!
この状態で電源を入れて、一晩就寝いただき、検査を行います。
終了後は付属のキャリーバッグに戻して返却します。
とても簡単に検査することができそうでした!
●より詳しく調べる!精密検査(PSG検査)
簡易検査でさらに詳しい検査が必要と判断された場合や、より正確な診断が必要な場合は、「精密検査」を行います。
精密検査は医療機関に一泊入院して行う場合もありますが、当院では簡易検査同様、ご自宅でできる精密検査をご案内しています。
- 簡易検査同様、就寝前にご自身で機器を取り付け、検査が終わったら機器を返却して結果を待ちます。
- 精密検査では、簡易検査で測定するいびきや呼吸の状態に加えて、脳波を測定することができます。
- 脳波が見られるため、実際に眠っている時間を識別することで、精緻にAHIを測ることができます。
こちらも実際に装着していきましょう!
脳波を測定するため、頭ベルトを装着し、腹ベルトと接続するステップが追加されます。
腕と頭部の機器はBluetoothで接続されています。
(5倍速でお送りしています)
顎の脇に電極を貼り付けますが、男性でヒゲが生えている等の場合は、密着できる位置に少しズラして貼ります。
正味10分弱で装着することができました!
簡易検査より装着する時間はかかりますが、一泊検査入院する手間と比べると、ご自宅で受けられるメリットは大きいですね。
いつもと同じ睡眠環境で測定することで、より正確なデータを得ることができると考えられます。
●検査費用
保険適応(3割負担)の場合、
- 簡易検査:3,000円~3,600円程度
- 精密検査:10,000〜12,000円程度
が目安です。
●検査後の流れ
検査の結果に基づいて、AHIの数値によって睡眠時無呼吸症候群の重症度(軽症・中等症・重症)と治療方針を決めていきます。
- 軽症(AHI 5~15未満)の場合は、マウスピース治療などが選択されます。
- 中等症(AHI 15~30未満)や重症(AHI 30以上)の場合は、前回ご紹介したCPAP療法が積極的に検討されます。
●最後に
いかがでしたでしょうか?睡眠時無呼吸症候群の検査は、まず簡易検査から始め、必要に応じて精密検査へと進むのが一般的な流れです。どちらも入院等の必要がなく、自宅で受けられる検査ですので、構えずに受けることができます。
もしご自身やご家族のいびきや日中の眠気でお悩みでしたら、まずはお気軽にご相談ください。
早期の診断と適切な治療で、快適な睡眠を取り戻しましょう!
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